【結果】マンションの「間取りの可変性」に関するアンケート
住宅を購入後も、家族構成などによるライフステージの変化や、ライフスタイルの変化によって、住み替えを検討する人も多いと思います。
もし、入居後のライフステージなどの変化に合わせて、部屋の広さや用途といった間取りを自由に変えることができれば、長く住み続けることができるのではないでしょうか。また、万が一住宅を売却する際にも、購入者に合わせて間取りが変更できるので、売りやすくなるのではないでしょうか。
フージャースでは、キッチンや浴室・トイレといった水回り以外を、ご自身で簡単に自由に可変できる間取りを検討しています。そこで、皆さんの現在の間取りに関するご不満と、可変する際に重視する点などを伺いました。
158名の方から忌憚のないご意見をいただき、現状の課題点が見えてきました。
壁・建具・収納の位置を自由に変えられる住宅に興味がある人は、90.5%。その中でも、住んでみたいと感じた人は、58.2%でした。
この住宅の良いところとしては、今の間取りの不満点の解消(46.8%)や、今後の状況変化に臨機応変に対応できる(67.1%)という声が多く、また、住み替えの手間が省ける(40.5%)やリフォームに関する費用が不要(46.8%)という点もメリットと感じてもらえたようです。
一方、懸念として感じられる点は、強度や耐震性が心配(41.8%)、実際に可変する際の手間(25.3%)や難易度(32.3%)があがりました。またコメントからは、生活音に関する心配の声も見られました。
間取りで可変したい場所を現在と5年後を想定して聞いた質問では、現在も5年後もリビング・ダイニングと回答している人が多く、特に「リビングを大きくしてくつろぐスペースを作りたい」(現在39.2%、5年後38.6%)です。次いで、現在可変したいところは、「家族で使える大きな収納を廊下の近くに作りたい」(10.1%)、「家族で使える大きな収納をリビングの近くに作りたい」(7.6%)と続きます。
一方、5年後は、「子ども部屋を2部屋に分割したい」(8.2%)、「2部屋の広い個室を作りたい」(7.6%)と続き、現在と5年後では、可変する場所の要望が変わることがはっきりわかりました。
ライフステージ別にみると、1人住まいは、現在の間取りに対しての要望はあるものの、5年後のライフスタイルの変化はあまりなく、間取りに関しても現在の要望と大きく変わりませんでした。
夫婦2人住まいの方の回答が、40代以上の方が7割以上だったこともあり、現在と5年後の要望には、大きく変化はありません。リビング・ダイニングはくつろぐ以外にも、来客や将来のことも考えて、スペースを広く取りたいと考えているようです。また、2部屋の広い個室を望む声もありました。
一方、夫婦2人住まいの方でも、将来子どもが生まれるだろうと思われているご家庭では、今はまだ趣味のスペースや収納などを重視されているようです。
子どもが小学3年生以下のご家庭では、リビング・ダイニングが生活の中心で、子どもの勉強スペースやプレイスペースが必要という回答が多く見られました。また、子どもが小学4年生以上のご家庭では、個室や収納が足りないという現在の間取りへの不満も多く、収納への需要が多くありました。一方、子どもが社会人以上のご家庭では、部屋数にも余裕が生まれて、趣味のスペースや家事スペースにも興味があるように感じました。
今回の調査から、ライフステージによって、現在の住まいに対して困っている点や必要な間取りが違うことは明らかです。そして、5年先に必要な間取りも、現在のライフステージによって、傾向が変わるように感じます。
可変性する間取りには、期待と要望が感じられます。いかに簡単に可変でき、災害や生活音の心配の少ない間取りを作るかが課題だと、改めて認識できました。