【結果】収納に関するアンケート(前編)
今回行った「収納に関するアンケート」では、203名の方にご回答いただきました。
収納に関しては、モノの片付け場所を決められなかったり、収納スペースを有効に使いこなせていなかったりと、様々な悩みがあると思います。また、コロナ禍でおうち時間が増え、本当に必要なものがわかり、断捨離したという声も聞きます。このアンケートでは日常生活におけるご家庭での収納について、その状況や考え方をお伺いしました。
「作り付けの収納スペースだけで、収納は足りていますか」という設問では、「足りない(「足りない」、「全く足りない」の合計)」という回答が59.6%。また、「各部屋の収納スペースで困っていることがある」という回答は73.9%でした。その内容は、「大きい荷物の収納場所に困っている」31.1%、「収納したくても収納出来ないモノがある」27.1%、「使えないスペースができてしまう」27.1%、「細かいモノの整理がしにくい」25.1%、「高い所のモノの出し入れがしにくい」25.1%と、収納スペースの大きさだけでなく形状も、使いにくさに影響していることがわかりました。一方、「収納に困っていることはない」という回答も22.2%ありました。
「クロゼットなどの収納スペースに入れている家具がありますか」という設問では、「衣装ケース(奥行90㎝程度)」36.0%、「衣装ケース(奥行55㎝程度)」42.9%で、サイズを問わず衣装ケースをクロゼットに入れているという人は60.6%になります。衣裳ケースを持っていると回答している人のうち84.8%の人が、クロゼットなどの収納スペース内に衣装ケースを入れています。他にも「3段BOX」16.3%、「収納ラック」13.3%を収納スペース内に入れており、使いやすくするための工夫をしていることがわかります。
「普段使わない布団を持っていますか」という設問では、「普段使わない掛け布団を持っている(1枚から4枚以上の合計)」のは87.7%。単身以外では90.1%、単身でも80.4%でした。
「普段使わない敷布団を持っている(1枚から4枚以上の合計)」のは、71.9%。単身以外では76.3%、単身でも58.8%が持っていました。
その収納方法は、「布団圧縮袋を利用せず収納している」が48.6%と半数近くで、収納場所は、「押し入れ(布団クロゼットも含む)に収納」57.1%、「ウォークインクロゼットの枕棚の上に収納」17.7%でした。布団を圧縮している人に限ると、「押し入れ(布団クロゼットも含む)に収納」54.8%、「ウォークインクロゼットの枕棚の上に収納」26.2%となります。
大型のウォークインクロゼット(以下、BigWIC)があった場合のメリットは、「収納を集約することで、各居室が広く使える(家具配置がしやすくなる)」67.0%、「収納を集約することで、衣替えの頻度が減る、もしくは衣替えをしなくてもいい」47.8%、「来客時に荷物などを一時的に隠すことができる」45.3%が高くなっています。
また、BigWICがあっても各居室には、「小さくても良いから作り付けの収納が必要」43.8%、「通常サイズの作り付けの収納が必要」38.9%と、8割以上の人が各居室に作り付けの収納が必要と回答しています。
皆さんの家の状態を伺うと、半数以上の人は「適度に整理整頓されていて、どこに何があるかわかり、モノ別にストックされている」(51.2%)状態です。しかし、収納に困っていると思われる回答も多く、「机や床の上に、色々なモノが置いてある」24.6%、「洋服類などクロゼットに収納しきれない服がある」20.7%、「部屋全体にモノが散乱し、乱れている」8.9%となっていました。
そして、9割以上の人は、整理整頓をしたいと思っています。その理由は「整理整頓または断捨離をして、家の環境を整えたい」46.8%、「モノが増えて、それらの保管について考えるようになったから整理したい」36.5%、「必要なモノの量や、不要なモノがはっきりしてきたので整理したい」32.0%が、主な理由でした。
今回のアンケートから、作り付けの収納では足りず、収納家具などで工夫をしているが、心地よく暮らすために整理整頓をしたいと考えていることがわかりました。また、BigWICがあれば、居室が広く使えると感じていただいていますが、それでも各居室には作り付けの収納が欲しいと感じられています。
収納の基本は定位置、定量と言われています。使ったら、元に戻す。モノが1つ増えたら、1つ減らす。日ごろ使う洋服は各居室に収納し、季節外の洋服や生活用品はBigWICに収納する。さらにその場所の中で、どこに片付けるのかモノの定位置を決めること。そして様々なモノが収納される分、家族の成長や荷物の変化に合わせて、BigWIC内に可変要素を持たせることが必要になりそうです。そうすることで、快適な暮らしが実現できそうです。