【結果】孤独に関するアンケート

実施日: 2020年8月28日(金)〜9月6日(日)
母数: n=201

日々のニュースのなかで、生涯未婚率の増加や高齢者の「孤独」といった社会課題が報じられる一方で、書店では「孤独」を前向きにとらえる書籍が人気です。昨今の新型コロナウイルスの拡大もあり、友人と離れて自宅にいる時間や、一人でいる時間が増えたことで、心の状態と向き合う機会も増えたように思います。
そこで今回は「孤独」について伺いました。また孤独を考えるにあたって、孤独を感じる前提にある、日常の過ごし方もあわせて伺いました。

今回のアンケートでは、孤独を感じる人(「常に感じる」、「時々感じる」の合計)は48.8%、感じない人(「あまり感じない」、「まったく感じない」の合計)は44.3%で、孤独を感じる人は全体の約半数ほどでした。単身者に絞って集計するとその割合は変化し、孤独を感じる人(「常に感じる」、「時々感じる」の合計)は61.3%まで増えます。年齢や、経済的な安定よりも、身近な家族や友人と一緒にいることで孤独感は減少していくようです。
孤独を「常に感じる」、「時々感じる」と回答した人のうち、孤独を感じるがそれを受け止めることができる人は52.8%、孤独を感じるが特につらいとは思わない人は22.6%、孤独を感じるがそれを受け止めて楽しむことができる人は19.8%でした。個人によって孤独の強さや感じ方は様々ですが、孤独を受け入れがたいと思っている人は2.8%で、今回のアンケートでは、孤独を受け止めることが出来る人が比較的多い結果となりました。
また孤独を感じた時に、その孤独感を解消しようとする人は26.4%で、解消しない人は73.6%でした。孤独の解消には、「友人に連絡をとる」、「出かける」、「自分なりに好きなことをする」、「友人や家族に会う」といった解決方法がコメントには寄せられていました。
しかし、新型コロナウイルスの影響で孤独を感じることが増えたと感じている人(「とても増えた」、「増えた」の合計)も全体のうち32.9%存在し、確かに今回の新型コロナウイルスが孤独感に影響を与えていることも確認できました。

以前このコラム(2019年10月18日配信「コミュニケーションの仕方を考える」)で、「NVC(Nonviolent Communication=非暴力コミュニケーション)」というコミュニケーションの考え方を紹介しました。これは相手を理解し、共感することから始めていくコミュニケーションです。今回の「孤独」も、人とつながり、受け止めてくれる相手がいることが孤独を解消するポイントだったように思います。言い換えれば、NVCのように相手に協調するのでもなく、反論するのでもなく、ただ受け止めていく。相手に共感していくスキルを自ら身に着けることが、自分やその周囲の人の孤独に貢献するかもしれません。

 

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