【結果】「食生活と料理」に関するアンケート
コロナが落ち着いてきた昨今ですが、コロナの影響で私たちの暮らしには大きな変化がありました。食生活や料理における変化もその一つです。
外食ができない、買い物にも行きづらいなど、最初は不便を感じる声もありましたが、3年という期間を経て、様々な工夫を凝らした新しい生活を通して、多くの気づきがありました。その変化には、今後も引き継がれていく良い部分も多々あると感じています。
コロナ禍に家での食事の機会が増えたことで料理へのこだわり意識も芽生え、また在宅の機会が増えたことなどを背景に、料理の効率化も一層意識されるようになっています。
そこで、今後のキッチンには効率と家族のコミュニケーションの両立を求める傾向が一層強まると考え、食生活と料理の視点からキッチンに関するお考えを伺いました。結果198名の方から忌憚のないご意見をいただき、現状が見えてきました。
外食の頻度に変化があるかを知るために、コロナが収まりつつある2023年の3月~5月の間で、外で食事をした頻度伺いました。
「週に1回程度」外食をしている人は26.3%と多く、次いで「2~3週間に1回」21.7%となります。また、1週間に1回以上外食をするという人は、51.5%で半数以上でした。また「ほぼ外食はしない」人も11.1%で、一定数いることが分かりました。
その頻度を、コロナ前と比較すると、変わらない人は36.9%ですが、減った人は37.4%で、増えた人よりも、変わらない・減った人の合計の方が多い結果となりました。
一方、コロナ前と比較して自宅で食事をする機会の変化を伺う設問でも、自宅で食事をする機会が増えたという人は、37.9%でした。
自宅で食事をする機会が増えたという人の62.7%が満足と回答し、減ったという人の76.9%が満足と回答しており、それぞれ変化を受け入れているように思われます。
自宅で食事をする機会が増えた人のポジティブな意見としては、「家族で過ごす時間が増えた」47.3%、「食事の栄養バランスに気をつけるようになった」36.5%、「飲料や食材をストックするようになった」31.1%、「レシピサイト(アプリ)を活用する機会が増えた」28.4%でした。
ネガティブな意見としては、「毎日の献立を考えるのが負担になった」33.8%、「家事仕事が増えて、自分の時間が減った」17.6%でした。
回答者の多くが、自宅での食事に求めていることは、「栄養バランス」68.7%と最も高く、「価格(1食あたりの費用)」47.5%、「すぐ食べられる(手軽さ)」40.4%、「量(1品当たりのボリューム)」27.3%、「自分で選んだ新鮮な食材を使える」24.2%、「出来立てであること」21.7%だとわかりました。
しかし、料理をするうえで手間だと思うことは、「献立を考える」が57.1%で、約6割の人が献立に悩んでいるようです。
「洗い物をする」47.5%、「ガスコンロ・フード周りの掃除」47.0%と、片付けや掃除も手間だと感じています。
料理自体では、「食材の下処理」35.9%、「揚げる」32.8%などが手間のようです。
コロナ前と比べて飲料や食材のストックの量を伺う設問では、37.9%の人が増えたと回答しており、その理由は、「外出機会を減らすために、まとめ買いをするようになった」49.3%、「出費を抑えるため、まとめ買いをするようになった」49.3%、「冷凍を活用・工夫して、保存するようになった」32.0%などです。
また、「日々の家事負担を減らすために、作り置きをするようになった」という人も、22.7%いました。
キッチンにストックしているものは、「消耗品」54.0%、「飲料」43.9%、「レトルト食品・缶詰」41.4%、「保存容器・ビニル袋」37.4%、「お米」33.3%でした。食材以外の保存が多いようです。
冷蔵庫・冷凍庫の中で増えているストック品は、「市販品の冷凍食品」36.9%、「冷凍食材(肉・魚など)」32.8%と、冷凍食材が増えているようです。
今回のアンケートでは、現段階での外食の頻度は、まだまだコロナ前の状況に戻っておらず、4割の人は自宅で食事をする頻度が増えたと回答しています。自宅での食事が増えた人の6割強が満足をしています。今後も自宅での食事は、家族と過ごす大切な時間であることには、変わりありません。
一方で、毎日献立を考えて、料理をつくる負担もありますので、少しでも使いやすく効率よく料理ができるキッチンの需要が多いと感じました。
引き続き、新たなキッチンの検討を続けていきたいと思います。