【結果】洗濯に関するアンケート(前編)
今回は、洗濯を中心にした暮らし提案を考えるにあたり、洗濯に関するアンケートを実施しました。
一言で洗濯と言っても、洗う前の仕分けから干して・たたんで・しまうまで、多くの工程と時間がかかります。避けては通れない日常の家事として、洗濯の実態を知り、そこに隠れているストレスや、各ご家庭での工夫を伺いました。
今回のアンケートでは、洗濯が好きな人(「とても好き」「好き」の合計)は41.4%、楽しいと思っている人(「とても楽しい」「楽しい」の合計)は30.5%、面倒だと感じている人(「とても面倒」「面倒」の合計)は52.4%という結果でした。洗濯は楽しいが面倒と思っている人は16%いました。
楽しいと思う人の理由は、「さっぱりするから」65.5%、「洗濯後にいいニオイがするから」48.7%、「汚れが取れるから」45.4%。
また、面倒だと感じるプロセスは、「干す」28.1%、「たたむ」25%、「アイロンをかける」13.7%、「しまう」8.5%。面倒だと思う理由は、そもそも「作業自体が面倒」という人は32.9%、次いで「時間がかかるから」29%でした。
洗濯の頻度は、「毎日」洗濯している人は47.9%、「週4~6日」は12.5%、「週2~3日」は29%、まとめて洗濯している人(「平日に週に1日程度」「休日にまとめて洗う」「月に1〜3回」の合計)は10.6%です。単身者では、まとめて洗濯をしている人が65.7%でした。
また、洗濯をする時間は、「朝」「夜」が、それぞれ31.4%です。既婚者では65%の人が「夜」に洗濯をしており、そのうち共働き家庭は89.6%でした。
洗濯物を干す場所は、「ベランダなど室外に干している」が62.5%と多いですが、「浴室乾燥機を利用している」人も35.7%いました。また、室内干し(「室内の窓際に干している」「室内の窓から離れたところに干している」の合計)をしている人は、53.3%でした。お住まいの物件の条件やライフスタイルによって、違いがあると思います。
洗面所の活用では、洗面所で洗濯物をたたむ人が10.7%、子どもの運動靴など汚れものを洗面所で洗う人は17.4%でした。洗面所にはタオル(84.8%)・下着(33.5%)・パジャマ(15.9%)を収納している人が多く、「洗面所に洗濯物をしまうスペースがない」とストレスを感じていると回答している人は、13.4%いました。
洗濯の負担軽減のためにしている工夫では、「洗濯そのものの回数を減らし、まとめて行っている」 35.4%、「干したハンガーのまま、たたまずにクローゼットに掛ける」27.4%、「アイロンがけを減らすため、形状記憶のシャツを増やした」25%でした。「嫌々ながら仕方なくやっている」人も16.2%いました。
今回の調査では「毎日」洗濯している人は47.9%、「週4~6日」は12.5%と約6割の人が週4日以上洗濯をしていました。また洗濯と一言で言っても、その前後に仕分ける・干す・たたむ・しまうといった付帯する作業があり、57.3%の人が約1時間前後の時間をかけて日々洗濯をしていることもわかりました。ま た、洗濯のタイミングは家族のライフスタイルを反映するものでした。
新型コロナウイルスの影響で、外出したらすぐに洗濯したいという人が増えているというデータも見ます。また、在宅勤務の影響でクリーニングの機会も減っているというコメントも今回のアンケートで多く見られました。現在の状況も踏まえると、この洗濯の頻度や所用時間は、洗濯機や衣類が大きく変わらない限り、今後も高い水準を維持していくのではないかと思います。持ち物の数や間取り、ご家庭の事情によって洗濯との向き合い方も異なりますが、今回の結果を元に少しでも気持ちよく洗濯ができるような住宅を考えていきたいと思います。