「つくばイクシバ!―公園の芝生を育てるプロジェクト―」開始。

私たちはつくば市の竹園西広場公園に隣接するマンションの開発をしています。開発とあわせて、つくば市と覚書を締結し、この公園のリニューアル工事を行うことになりました。これを機に、公園が多くの人に愛され、使ってもらえる場所であるためには、どうすればよいのかを考えつづけています。

つくばにはたくさんの公園があるのですが、主な移動手段が車ということもあり、なかなかうまく活用されていません。この竹園西広場公園もまた、リニューアル前はあまり使われていませんでした。
そこで私たちは全面に芝生を敷き、大きなマウンドをつくり、滑り台をひとつつくりました。隣接地のマンション敷地内には公園側に開いたカフェを計画しています。きれいな芝生の上に寝転んで過ごしたり、カフェから子どもの遊ぶ姿を眺めたりして過ごせるように考えています。
こうして、昨年2019年9月にマンションの完成より一足先に、公園が完成しました。青々とした芝生は多くの人から喜ばれ、以前に比べ公園にくる人はずっと増えたのです。マウントとともにつくった滑り台も好評で、子ども連れの家族もよく来てくれるようになりました。また公園をもっと使って欲しいと考え、「芝生ピクニック」や「パークヨガ」などを開催し、少しずつではありますが知名度も上がってきました。

こうした活動をしていくうちに大事なことに気が付きました。
すべての基本は「この青々とした芝生が大切なのではないか」ということです。いつまでもこの青々とした環境が保たれれば、人はここに癒しをもとめてやってきてくれると考えたのです。しかし、芝生の管理は、予想していた以上に人手がかかるものでした。何も管理をしないと、数年のうちに雑草に負けて芝生が消えてしまう、という事実を知りました。ところが、行政には、そうした手厚い管理をするほどの予算がありません。
そこで私たちは、どのようにしてこの芝生を育て管理していくべきかを調べ始め、東京都中央区で活動している「育てる芝生~イクシバ!プロジェクト~」(以下イクシバ!)という団体を見つけたのです。イクシバ!では、毎週、近隣住民が自分たちで芝生の管理をしています。芝を刈り、雑草を抜き、肥料を与え、時には捕植も行います。
実際にその活動に参加してみると、この芝生の管理がとても楽しいのです。参加している人たちは、大人も子どもも楽しみながらも真剣に取り組んでおり、活動を通して自然と仲も深まっていくようでした。また公園の管理をすることで、愛着も湧き、公園との関係も変わっていきます。
その様子を見て、イクシバ!の人たちに指導してもらいながら、私たちもつくばの竹園西広場公園で同じような活動をしようと考えたのです。

活動を開始しようと準備を始めた3月には、残念なことにコロナの環境が直撃しました。そこで、試行錯誤の上5月から、イクシバ!とともにオンラインで会議を開き、参加した有志の近隣住民や近隣企業から17名と、芝生の育て方を学ぶ機会を設けました。
そして、6月に「芝生育ては地域育て」というコンセプトのもと、「つくばイクシバ!」というつくば市アダプト・ア・パーク登録団体を立ち上げました。実際の活動はコロナの影響で危ぶまれましたが、メンバーでコロナ対策も慎重に考え、6月21日には第1回目の芝生育成活動を実施することができました。

公園は、コロナの状況でも密にならない外部の空間でもあります。公園の環境を整備していくことは、ますます重要になっていきます。
活動は、毎月第2土曜日の午前中に行います。興味のある方は、ぜひご参加ください。

※活動の詳細情報は、下記SNSよりご確認ください。
ブログ|https://ameblo.jp/tsukuba-ikushiba
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