「ご近所Sunday」から始まるコミュニティ
私たちフージャースには、「こころ躍る、コミュニティ室」(以下、ここコミ室)という部署があります。ここコミ室は、2011年の東日本大震災を機に、コミュニティ形成が共同住宅の重要な価値となると考え立ち上げました。立ち上げから10年になりますが、居住者の方を対象に、入居前懇親会や、ハロウィンイベントなどの季節の催し物といった活動を400回近く開催してきました。
ここコミ室では、マンションの居住者の皆さんが会ったときに気持ちよく挨拶を交わし、いざという時には助け合える「程よい距離感」の近隣関係を目指して、そのきっかけ作りのために「ご近所Sunday」というイベントを実施しています。
日曜日の昼下がりに、ご近所さんが集まって話をしたり、時には食事をしたりして楽しい時を過ごす。そんな光景を浮かべてのネーミングです。
今回は、「デュオヒルズ石巻マークス」で開催した「ご近所Sunday」の様子をご紹介します。
みんなのスープを囲んでの顔合わせ
「デュオヒルズ石巻マークス」で開催した「ご近所Sunday」は、秋晴れのもとマンションの広場を会場に、大きなテーブルをセッティング。参加者の皆さんでテーブルを囲んで、持ち寄った軽食とみんなで作ったミネストローネ「みんなのスープ」を食べて、交流を深めてもらおうという趣旨です。
「みんなのスープ」は、スープ作家の有賀薫さんと一緒にレシピを作成しました。
ミネストローネは、たくさんの具材がスープに混ざり合い、1つの鍋でグツグツと煮られることでおいしくなっていくスープです。お住まいの皆様が、マンションという1つの場所でゆっくりと仲良くなっていく様子をイメージしています。またフージャースのマンションは全国で展開しているので、その土地のものや季節のものを、住民の皆さんが入れられる余白を作りたいと思ってミネストローネを選びました。
スープ作りは、居住者の方にもお手伝いいただき、有賀さん直伝のレシピでスープを作りました。当日は8種類の野菜と旨みたっぷりのベーコンが入っている、具沢山な一品となりました。
有賀さんからは事前に「たっぷりのオリーブオイルで、お野菜を炒めて煮込むだけなので簡単ですよ」と皆さんに向けてコメントを頂いていましたが、切り方、炒める順番、塩を入れるタイミングやオリーブオイルの量など、ミネストローネを美味しくする数々のポイントに、参加者の方からは驚きの声が上がりました。スタッフの説明に、メモを取る参加者の方も。
「ご近所Sunday」の最初は、マンションにまつわるクイズのアイスブレイクと自己紹介です。自己紹介カードを使いながら、趣味や、おすすめのお店、デュオヒルズ石巻マークスを選んだ理由などをお話いただきました。子どもたちも、クイズに自己紹介と大活躍です。
自己紹介で場が温まった後は、お楽しみの食事の時間です。まずは、理事長から「いただきます!」の挨拶をいただき、持ってきた軽食とミネストローネを楽しみます。参加者の方の中には、お菓子のお裾分けや、手作りのお漬物を持ってきてくださる方も。初対面の方が多い中、和やかにお話が進みます。話題は、お子さんのことや、地域のことなどテーブルによって様々です。
皆さんと作ったミネストローネも好評で、「普段は野菜を食べない子どもが野菜を食べていて驚きました」、「楽しみにしていたけれど参加できなかった隣の家の方へのお土産にしたい」と言った声も。
最初はたっぷり作ったミネストローネに「全て食べられるかな?」とスタッフも少し心配をしていましたが、皆さんの「おかわり!」で、イベントが終わることには鍋の中はすっかり綺麗に。
この頃には、子どもたちもすっかり打ち解けて年齢関係なく、一緒に遊ぶ姿も見られました。
最後は、お子様を対象にスーパーボールすくいと、お菓子の掴み取りを実施。子どもたちの笑顔が弾けます。
当日の参加者の方からは「隣の人と、ようやくご挨拶ができました」、「なかなかマンションの方と交流する機会がないので緊張しましたが、楽しかったです」、「住民の皆さんと、またイベントをしてみたい」と言ったお声をいただきました。食事がなくなっても場の盛り上がりは続き、予定時間を少し超えて、イベントは幕を閉じました。
今回の「ご近所Sunday」はここコミ室で企画をしましたが、最終的には、住人の皆さんが主体的に開催していただくのが目標です。今回のご近所Sundayを契機に、そうした機運が盛り上がってくることが今から楽しみです。