キッチンの配置と位置について
このところ何回か単身女性の小さな家について、考えています(【結果】単身者のくらしについて(前編)(2020年1月31日配信)、【結果】単身者のくらしについて(後編)(2020年2月7日配信))。今回はキッチンのかたちとキッチンの場所について考えてみます。
キッチンといえば、多くの人の憧れがアイランドやオープンキッチンです。しかし小さな家では、そうしたオープンなキッチンをつくるより壁に向かってキッチンを配置したほうが空間は節約できます。
下の間取り(AとB)をごらんください。このキッチンの幅は1600ミリです。それをBのように壁付けにすることで1800ミリまで広げてみました。200ミリですがこの大きさのキッチンではとても重要な広さになります。背面に300ミリのカウンターを置いて配膳台や調理台をかね、一人であればそこで食事もできるようにしてみました。
壁付けの場合、上部の吊り戸棚も付けられれば収納面積は確保できますし、友人が来てもカウンターを囲みながらワインを飲んだりするシーンも想定してみました。友達と一緒に料理といっても火を使うのは一瞬で、どちらかというと下ごしらえや配膳の方が主になるようにも思うのです。
そして今回キッチンの種類を考えながら、キッチンの設置場所についても考えさせられました。
A・Bのようにキッチンを真ん中に寄せて寝室やリビングを明るい南側に設置するのか、C・Dのようにキッチンを南側に設置してダイニングやリビングをそこへ連続させるかです。どちらにしても一室空間のようなものですので光は奥まで入りますが、AとBはリビングのソファの位置とベッドルームの関係が気になりました。日常の暮らしでは寝室の壁をあけたままにするのかもしれませんが、ソファーの後ろがデッドスペースになってしまいます。またAの場合はダイニングテーブルを置くには少し狭いように感じてカウンターテーブルにしています。
他にもキッチンを有効に活用する方法として移動式の配膳台を置くなどの方法もあるかもしれません。
このキッチンの配置とあわせて、以前書いた風呂とトイレ(2020年1月24日配信)のように、風呂をやめてシャワーだけにするという選択肢を加えると、もう少し選択の幅は増えそうです。暮らし方は人それぞれで、全ての人の希望に合うわけにはいかないのですが、面積がかぎられている分、少しどこかを犠牲にしながらも、優先順位の高い空間の居心地を広く取るというのも考え方のひとつです。
みなさんはどう思いますか。ご意見お寄せください。
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