スケールを追わない生き方について
我々の時代は拡大することが成功だと考えられています。そのためには企業では繰り返し可能な、合理的でかつ差別化された商品が必要だと考えているのではないでしょうか。他社が真似できないよう製品を作ること。それを「差別化」と呼んだような気がします。
歴史を振り返ると工業化時代はたった300年で今限界の危機に来ています。自然をコントロールできると考えた科学万能の時代は、一瞬で地球生命体のバランスを壊してしまったのです。生き残ることを目指して進化してきた人間は、生き残るための手法を手にしたかのように見えて、実は自分たちの存在する地球という場所に大きなダメージを与え、自らの首を絞めてしまったようです。
繰り返しになりますが、現代社会は誰にも真似できないようなことを発明して、誰もができるようにしている社会です。こうした社会のあり方に対して、誰もができるようなことを誰にもできないぐらい真剣にするという全く反対の態度があるのではないかと思っています。その方がずっと幸せです。同時にそれを成功させるためにはスケールを大きくしない、というのもひとつの鍵のようです。たくさん作れば、たくさん売らなければなりません。自分たちが食べていく分だけ作る、必要な分だけ作る。もしかすると少し足りないぐらいの方がいいのかもしれません。
多くを望むより、今のあるものを楽しんで、そして大事に、感謝して使う。そうした態度に未来の豊かさの鍵がるように思うのです。
皆さんは、どう思いますか。
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