賃貸の新しい形を創る「DUO FLATSデュオフラッツ栄」

【フージャースの建築めぐり】建築担当の裏話編

「フージャースの建築めぐり」シリーズの「建築担当の裏話編」では、作り手のこだわりや苦労した点など、広告やパンフレットでは知ることができない裏話に迫ります。フージャースのモノづくりに対するこだわりの姿勢を、感じていただけるかと思います。

 

ワンランク上の賃貸マンション

DUO FLATS(デュオフラッツ)シリーズは、投資・賃貸・買取再販事業を展開する(株)フージャースアセットマネジメントが手掛ける新築賃貸マンションです。賃貸であっても、フージャースが住まいづくりにおいて大切にしていることは変わりません。フージャースアセットマネジメントでは、「新しい欲しかった暮らしの創出」をスローガンに掲げています。

デュオフラッツ栄は、分譲マンションのような高級感を備えた、上質な住まいづくりを目指しました。賃貸の常識に捉われないモノづくりのこだわりと、そのこだわりを直接会えないお客様へいかにして伝えたのか、それぞれの担当者がポイントを語ります。

担当者の紹介
フージャースアセットマネジメント
建築課 朝倉 菜未(あさくら なみ)

デュオフラッツ栄に住まわれる方は男性を想定しました。イメージしたお客様に好まれるようなデザインにしたのはもちろんのこと、高級感を出したり、豊富な収納を設けたり、賃貸という枠にとらわれず、住む人の目線に合わせたモノづくりをしています。

 

フージャースアセットマネジメント
事業推進部 和田 優菜(わだ ゆうな)

モデルルームに営業担当が常駐しない賃貸物件では、モノづくりの良さをいかにお客様や仲介会社に伝えられるかが課題です。賃貸ではあまりないモデルルームを作り、その見せ方や仲介会社へ魅力を伝える働きかけを行っています。



賃貸でも、住む人第一のモノづくり

一般的に、賃貸物件は分譲ほど住む人のことを考えたモノづくりをしていないと感じます。もちろんコスト面での違いなど仕方のない部分もあるかもしれませんが、フージャースでは賃貸であっても分譲であっても、考え方の根本を変えません。賃貸でも分譲と同じように、栄という場所と想定されるお客様のことを第一に考えたモノづくりをしています。

本物件は栄の繁華街に近く、名古屋や伏見などのオフィス街へのアクセスも良好な場所です。ここに住む方は、通勤の利便性を求める東京からの転勤者、30代後半の男性役職者を想定しました。
そんな男性に好まれるようなデザインや設備を備え、ワンランク上の上質な暮らしを提供できる住まい作りを目指しました。賃貸ではあまり重視されない内装の色合いや質感にも気を使って、高級感を持たせています。ひとつ一つはちょっとしたことなのですが、その細かいところへのこだわりの積み重ねが、デュオフラッツの価値を生み出していると考えています。

そのこだわりをいかにお客様に伝えられるか、正しく伝えるために賃貸ではあまり作られないモデルルームを用意しました。モデルルームには、お客様にわかりやすく魅力を伝えられる工夫も施しています。

 

外はカッコ良く、中は温かく

外観は、男性のお客様に合うようなカッコ良さを意識しています。今後リニア中央新幹線の停車駅となり、ますます繁栄する栄の未来も表現したいと思いました。塗装した外壁はそのままだとのっぺりとした印象になってしまいますが、色の配色や区切りを設けることで都心にふさわしい外観にしています。
マリオンを使って建物を3つの四角に分け、それぞれのブロックのボリュームを際立たせるために、境目となるガラス手すりは白にして存在感を無くしています。さらに細かいところですが、マリオンを斜めにカットすることでエッジを効かせました。

※マリオン:建物に設ける垂直な部材

エントランスも男性を意識して、落ち着きのある暗めの色調にしています。黒を基調としながらも、住まいの温かさは表現したかったので、内装には木目を取り入れました。
また、できる限り引きをとった(道路からエントランスまでの十分な奥行き)アプローチの壁は緩やかなカーブ状にしています。4車線の大通りと高速道路の側という場所ですが、そんな喧騒の中でも温かく迎えてくれるような住まいになってほしいと考えました。

エントランスホールに設置する家具も、ファミリーや女性向けとは違うシンプルで落ち着きのある家具を配置。突き当たりには植栽の見える大きな窓を設け、都心の中でも広がりを感じられるようにしました。

室内に荷物を増やさず、出張や趣味に使う大きなものを収納できるように、1階の共有部にはトランクルームを設置しています。キャリーケースはもちろん、ゴルフセットやスキー板など大きなものもそのまま入れられます。賃貸だからこそ、住む人の暮らしをイメージして、限らせた室内ではなくトランクルームという形で豊富な収納を設けています。

 

使いやすさと機能性を追求した室内

外観や共用部だけでなく、室内にもこだわったポイントがたくさんあります。賃貸でありながら充実した収納と、デザイン性を重視したキッチン。そこにも住む人をイメージした工夫が詰まっています。

①外履きのまま出入りできるシューズインクロゼット
賃貸の同じような物件だと、梁が部屋の中にあることも多いですが、本物件では梁を外に出すことで居室内の凹凸を無くしました。同様に通常部屋の中に設置されるメーターボックスを外に出すことで、広いシューズインクロゼットを設けるスペースを確保しています。

②美しく保てるシステムキッチン
キッチンは使い勝手はもちろん、意匠性も大事にしています。賃貸ではステンレスの天板が一般的ですが、本物件は高級感のある人工大理石にし、それに合わせて白いガスコンロを選びました。壁面は汚れがしみ込まず、一拭きで手入れができるホーローキッチンパネルを採用しています。

③天井まで続くフレキシブルドア
リビングダイニングと隣り合う洋室の壁は、用途やライフスタイルに合わせて間取り変更できるフレキシブルドアを採用。天井まで続くドアを開放すれば大きなリビング空間が実現できます。また、仕切って個室として利用することも可能です。

④木目の色合いや質感にこだわったパウダールーム
開き扉内と鏡裏の収納力やカウンター一体型の洗面ボール。賃貸では珍しいリネン庫も壁に設けています。また、洗面台の下に置き場に困る体重計を収納できるなど、充実した機能を備えた空間を作りました。

⑤広いウォークインクロゼット
デュオフラッツ栄の魅力のひとつが、1.4〜1.6畳ほどの広いウォークインクロゼットです。キャリーケースをそのまま収納できますし、ワイシャツやスーツを沢山吊るしておけるのでシワも気になりません。この辺りの賃貸でこの広さのクロゼットを持つ物件は中々ありません。さらに、ウォークインクロゼットの中にはコンセントも設けています。

⑥広いバルコニー
バルコニーも賃貸では珍しいほどの広さで、奥行きは1.5mもあります。
このように広いバルコニーや充実した収納が設けられたのは、部屋の中をできる限り広くするために梁を外に出したアウトフレーム構造を採用したおかげでもあります。

 

こだわった住まいづくりを伝える工夫

このようなこだわったポイントを伝えるために、賃貸ではあまりないモデルルームを作りました。そのモデルルームに足を運んでいただくための工夫も重要です。本物件専用のホームページを作成したのも、賃貸としては珍しい取り組みです。ホームページも大人の男性をイメージし、ダークグレーをテーマカラーとして作っています。また、ホームページでは実際のモデルルームの他のタイプを、バーチャルモデルルームで確認できます。

モデルルームには、賃貸のため営業が常駐することができません。そのため、こだわりをお客様に直接会って伝えられないのが悩ましいところです。対策として、直接話さずとも魅力を伝えられるようにモデルルームの作り方にも工夫をしています。そしてこだわりポイントをまとめたモデルルームガイドも用意し、作り手のこだわりも紹介するようにしました。

モデルルームには、家具を設置することで暮らしのイメージが付きやすくなります。男性の方に住んでもらいたいという思いから、男性目線で選んだ家具や小物をふんだんに置き、実際の生活を想像しやすいようにしました。
例えば部屋にビールサーバーを置いたり、シューズクロゼットには男性用の革靴を、ウォークインクロゼットにはワイシャツやスーツを飾ったりしました。

設備には、説明を記載したキャプションをつけています。これも分譲のモデルルームでは一般的なことですが、賃貸では見られないものです。これがあることによって、体重計置き場のようによく見ないと気づかないようなこだわりのポイントにも、目を向けていただけるはずです。

モデルルームに工夫をしたほか、そのお客様と直接関わる仲介会社へ物件の魅力を伝えることにも尽力しました。物件の周辺にある仲介会社へ直接足を運び、こだわりを盛り込んだチラシを持参したり、眺望の良さがわかる写真を持っていったりしました。それに加えて、こだわりやキャンペーンなどを知らせるメールマガジンを配信。
通常こういったことは間に入る管理会社が行うことが多いです。それを物件のオーナー会社が自ら行うことで、この物件の担当はこの人だと印象付け、物件もより認知されるようになると考えてのことです。

先述したキャプションもそうですが、仲介会社の方がお客様に魅力を説明しやすい工夫もあります。

例えば、モデルルームにはシングルベッドを置いていますが、ここはダブルベッドも入る広さがある場所です。それを伝えやすくするため、ベッドの頭側にダブルベッドサイズの板を置き、サイズ感が分かる様にしています。

このような仲介会社の方がお客様に勧めやすくなる工夫と同時に、住まわれる方の生活を向上させるものとして、設備以外のサービスも充実させています。

この辺りは自転車で移動される方が多いため、敷地内に電動自転車3台分のシェアサイクルポートを設置しました。こちらは実際に多くの方が利用されています。また、宅配ボックスで宅配便の発送とクリーニングの依頼ができる機能も誘致しました。仕事で忙しい男性の暮らしを想像し、洋服をクリーニングに出す手間を減らせればと思って加えたものです。

 

新しい賃貸の在り方

これだけこだわったモノづくりをしていると、当然ながら一般的な賃貸マンションよりはコストがかかります。賃貸マンションだと、なるべくコストを下げ、その分賃料も抑えるという考え方が一般的ですが、私たちは別の視点から住まい作りをしています。もちろん限られたコストの中でいかに良いものが作れるか努力しているものの、一番大事にしていることは、住む人に喜んでいただけるかどうかです。

少し賃料が高くても、それ以上の価値を提供することで、選んでくれる方がいらっしゃいますし、そういったニーズもあると考えています。実際にどういった点が喜ばれたのか、仲介会社の方に、お客様の決め手となったところなどをヒアリングし、次に活かすようにしています。

フージャースが、賃貸物件の紹介にここまで力を入れるのは、こんな住まいが欲しいと思っている人に届けるためです。これからも住む人の「欲しい暮らし」を第一に、従来の枠に捉われない住まいづくりをしていきたいと思います。

 

デュオフラッツ栄
https://www.duo-flats.jp/sakae/

所在地:愛知県名古屋市中区栄
交通:地下鉄名城線「矢場町」駅より徒歩5分、地下鉄東山線・名城線「栄」駅徒歩13分
総戸数:72戸
階数:15階建て
竣工:2022年8月