未来への兆し

移住コラムの5回目になります

今回は先日行った移住に関する座談会の話を元に展開してみたいと思います。年齢は35歳ほどで長崎へは転勤で行ったとのこと。そしてそこが気に入り家を購入。その後、県内で転職もして長崎に本格的に移住することになったそうです。現在はさらに田舎に引っ越し大自然の中で暮らしたいと、職場まで車で1時間ぐらいの場所に、すでに候補地も決めているそう。

この人は自然の中で暮らすことに大きな意義や生きがいを見つけたのだと思いますが、これは多くの現代人の中にある潜在的な欲求なのかもしれないと思うのです。このコラムを書いている私自身も、北海道の人里離れた山の中に暮らしています。今では滅多に都会に出ることもなく暮らしていますが、インターネットのおかげで何不自由なく暮らしています。朝から一日中鳥や虫の声が聞こえますし、夜には動物の声も聞こえます。
確かに田舎で仕事を見つけたり、現地で働くのはなかなか大変かもしれませんが、ある程度自立できるスキルがある人や、都会まで車で通える距離であれば、こうした場所に住むことは可能です。そして何より自然の中で暮らすことは、自然の摂理や人間の存在意義について考える時間が多いように思います。生き抜いていく逞しさも生まれるでしょう。

私たちは現代社会の中で、特にビジネスの中でより強く、そして影響力を持てるように教育されてきました。しかし経済優先でない社会において何が大事であるか、そして日々の暮らしの作業がいかに大事なことか。効率を求めない日々の生活に意味を見出しています。産業革命以降、資本主義経済が最も優先される社会になったわけですが、それは正しさの追求でした。本当に正しいかというより、人に説明できる正しさです。ビジネスにおいては論理的に、または科学的に説明ができることが大事でした。「こうすればより大きな利益を得られる」という答えが求められてきたのです。しかし自然の中には言葉では説明できない、感覚というものがあり、その感覚を研ぎ澄ますことで見えてくる像があるように思います。

アンケート結果(【結果】移住に関するアンケート(120240529日掲載)では、地方に住みたい理由として「時間の流れがゆっくりとした中で過ごしたい」という人が72.5%もいましたが、都会の中での忙しい時間、人から命令されて忙しくなる自分から解放されたいと思うのでしょうか。束縛から逃れたいという欲求でしょうか。しかし本当に自由でゆっくりとした時間とは束縛から離れることではなく、自然の摂理に従った規則正しい繰り返しの時間の中にあるのだとも思えてきています。

皆さんはどう思いますか。もし心の中にそんな自分があるならば、定年後に田舎暮らしを始めるのでなく、現役の時に、またできるだけ早い時から田舎暮らしをしてみてはどうでしょうか。

皆さんのご意見を教えてください。

 

ミニアンケート

自然の中で暮らしてみたい。

お答えいただくとこれまでの結果が表示されます。

Loading ... Loading ...